Bクラス-食品学1(11回目)/14-15講義,15配布 [食品学B]
【穀類,米】
穀類とは
炭水化物(でんぷん)を主成分とし、エネルギー源となる食品。
イネ科植物(禾穀類/かこくるい)、タデ科植物の中で食用として用いられるもの
イネ科植物:米、小麦、とうもろこし、大麦、ライ麦、エン麦、ひえ、あわなど
タデ科植物:ソバ
米、小麦、とうもろこしを世界三大穀物(作物) といい、それぞれ6億t前後の生産高がある。
世界三大穀物の国内消費量
消費量の最も多い穀物はトウモロコシ、次にコメ、コムギ。但し、トウモロコシの消費の大部分は家畜の餌としての利用である。
穀類の特徴
・炭水化物(でんぷん)が多くエネルギー源となる。
・水分含量が少なく貯蔵性に富む。
(米などは1年に1度しか収穫できないがそれを1年間利用する。)
・味が淡白で常(連)食が可能。
・単位面積当りの収穫量が高い。
・たんぱく質はあまり良質ではないが、組合せにより改善が可能である。
・食物繊維を比較的多く含むものもある。
(食物繊維は人の消化酵素では分解できないためエネルギー源とはならないが、腸の運動を活発にするなどの働きがある。食物繊維が多い食品は噛みごたえがある反面、美味しくないことがある。)
穀物消費量(食料自給表より)
米の消費量は
1965年頃の120kg/年/人がピークで現在は60kg程度と半減している。
60kg = 1俵 = 4斗 = 40升 = 400合
年間一人当り400合の消費となるので、1日当り1.1合(400合/365日)
小麦の消費量は
1970年頃36-37 kg/年/人となり、以降は横ばいとなっている。
■植物性食品 ■穀類
a. 米(p.29~)・・・アジア・モンスーン地帯の住民の主食として重要。
米の成分(玄米/半つき米/精白米)
エネルギー350/353/356
水分15.5/15.5/15.5
たんぱく質6.8/6.5/6.1
脂質 2.7/1.8/0.9
炭水化物 73.8/75.4/77.1
灰分 1.2/0.8/0.4
ビタミンB10.41/0.30/0.08
1) 米の分類
・形による分類
ジャポニカ(日本型/短粒米) 横1.00/縦1.6-1.8
インディカ(インド型/長粒米)横1.00/縦2.5前後
ジャポニカは粘りがあり、インディカは砕けやすい。
物理的性質の違いは米に含まれるでんぷんの違いによるものである。
でんぷんはアミロースとアミロペクチンの混合物であるが、ジャポニカとインディカではアミロースとアミロペクチンの含有比率が異なり、インディカの方がアミロースの含有比率が高い(アミロペクチンの含有比率が低い)。一般的にアミロペクチン量が増えると粘りがある。
・成分による分類
粳(ウルチ)米(アミロース、アミロペクチン) 通常アミロペクチンは80%
糯(モチ)米(アミロペクチン) アミロペクチン100%
・品種による分類
コシヒカリ、ササニシキ、アキタコマチなど
平成21年度作付上位は?
1位 こしひかり 主要産地は新潟、栃木、福島
2位 ひとめぼれ 主要産地は宮城、岩手、福島
3位 ヒノヒカリ 主要産地は熊本、福岡、大分
4位 あきたこまち
5位 キヌヒカリ
6位 ななつぼし
7位 はえぬき
8位 きらら397
9位 つがるロマン
10位 まっしぐら
1~3位58.2% 上位10品種で80.4%
穀類とは
炭水化物(でんぷん)を主成分とし、エネルギー源となる食品。
イネ科植物(禾穀類/かこくるい)、タデ科植物の中で食用として用いられるもの
イネ科植物:米、小麦、とうもろこし、大麦、ライ麦、エン麦、ひえ、あわなど
タデ科植物:ソバ
米、小麦、とうもろこしを世界三大穀物(作物) といい、それぞれ6億t前後の生産高がある。
世界三大穀物の国内消費量
消費量の最も多い穀物はトウモロコシ、次にコメ、コムギ。但し、トウモロコシの消費の大部分は家畜の餌としての利用である。
穀類の特徴
・炭水化物(でんぷん)が多くエネルギー源となる。
・水分含量が少なく貯蔵性に富む。
(米などは1年に1度しか収穫できないがそれを1年間利用する。)
・味が淡白で常(連)食が可能。
・単位面積当りの収穫量が高い。
・たんぱく質はあまり良質ではないが、組合せにより改善が可能である。
・食物繊維を比較的多く含むものもある。
(食物繊維は人の消化酵素では分解できないためエネルギー源とはならないが、腸の運動を活発にするなどの働きがある。食物繊維が多い食品は噛みごたえがある反面、美味しくないことがある。)
穀物消費量(食料自給表より)
米の消費量は
1965年頃の120kg/年/人がピークで現在は60kg程度と半減している。
60kg = 1俵 = 4斗 = 40升 = 400合
年間一人当り400合の消費となるので、1日当り1.1合(400合/365日)
小麦の消費量は
1970年頃36-37 kg/年/人となり、以降は横ばいとなっている。
■植物性食品 ■穀類
a. 米(p.29~)・・・アジア・モンスーン地帯の住民の主食として重要。
米の成分(玄米/半つき米/精白米)
エネルギー350/353/356
水分15.5/15.5/15.5
たんぱく質6.8/6.5/6.1
脂質 2.7/1.8/0.9
炭水化物 73.8/75.4/77.1
灰分 1.2/0.8/0.4
ビタミンB10.41/0.30/0.08
1) 米の分類
・形による分類
ジャポニカ(日本型/短粒米) 横1.00/縦1.6-1.8
インディカ(インド型/長粒米)横1.00/縦2.5前後
ジャポニカは粘りがあり、インディカは砕けやすい。
物理的性質の違いは米に含まれるでんぷんの違いによるものである。
でんぷんはアミロースとアミロペクチンの混合物であるが、ジャポニカとインディカではアミロースとアミロペクチンの含有比率が異なり、インディカの方がアミロースの含有比率が高い(アミロペクチンの含有比率が低い)。一般的にアミロペクチン量が増えると粘りがある。
・成分による分類
粳(ウルチ)米(アミロース、アミロペクチン) 通常アミロペクチンは80%
糯(モチ)米(アミロペクチン) アミロペクチン100%
・品種による分類
コシヒカリ、ササニシキ、アキタコマチなど
平成21年度作付上位は?
1位 こしひかり 主要産地は新潟、栃木、福島
2位 ひとめぼれ 主要産地は宮城、岩手、福島
3位 ヒノヒカリ 主要産地は熊本、福岡、大分
4位 あきたこまち
5位 キヌヒカリ
6位 ななつぼし
7位 はえぬき
8位 きらら397
9位 つがるロマン
10位 まっしぐら
1~3位58.2% 上位10品種で80.4%
Bクラス-食品学1(10回目)/12-13講義,14配布 [食品学B]
【成分表,植物性食品】
4 食品成分表とその活用(p.15~)
1) 食品成分表とは
名称
日本食品標準成分表2010
内容
戦後の国民栄養改善の見地から、食品に含まれる栄養素の基礎的データ集として、昭和25年(1950)に取りまとめられた。以降60年以上に渡って継続的に公表されている。
収載食品
1878食品 → 18の群に分けられている
植物性食品~動物性食品~加工食品の順番で収載されている1) 食品成分表とは
収載項目
主なもの 廃棄率、エネルギー、水分、たんぱく質、脂質、炭水化物、ビタミン、無機質、食物繊維など。
但し、ビタミン、無機質、食物繊維などは細分化されている。
データ値
可食部100gあたりのgまたはmg、μg
1g = 1,000mg = 1,000,000μg
成分値を確認することで
食品の特徴を把握することができ、食品の適切な利用方法、調理方法をとることができる。
2) 成分表の主な項目について
・エネルギー
可食部100g当たりのたんぱく質、脂質、炭水化物量(g)に各成分のエネルギー換算係数を乗じた値となっている(下図参照)。
エネルギー換算係数が明らかでない場合はアトウォーター係数を用いる。
単位はキロカロリー(kcal)、キロジュール(kJ) 1kcal = 4.18kJ
・たんぱく質
三大栄養素の中で唯一窒素を含むので窒素を測定してたんぱく質量に換算する。
窒素量に窒素-たんぱく質換算係数を乗じて求める。
窒素たんぱく質換算係数は食品で固有の値があるが、不明なものに関してはたんぱく質に窒素が占める割合が平均16%なので100/16=6.25が用いられる。
・脂質
脂質の大部分はトリグリセリド(中性脂肪、トリアシルグリセロール)である。他にエーテルに溶けるリン脂質や脂溶性色素、ビタミンなども含まれる。
・炭水化物
差し引きによって求められた値。
100-(水分+たんぱく質+脂質+灰分)
第2章 食品の特徴と性質
※食品について学ぶことは、食品を「購入」、「調理」する上で重要である。
植物性食品
植物の種子、果実、葉、茎、根を一般的には利用する。
また、これらを加工したものや微生物の子実体であるきのこも含める。
栄養的には
・炭水化物(でんぷん)を多く含みエネルギー源になるもの
・良質のたんぱく質を含むもの
・ビタミンやミネラルを含むものがある
・種実などでは脂質も多い
1) 穀類
2) いも及びでん粉類
3) 砂糖及び甘味類
4) 豆類
5) 種実類
6) 野菜類
7) 果実類
8) きのこ類
9) 藻類
4 食品成分表とその活用(p.15~)
1) 食品成分表とは
名称
日本食品標準成分表2010
内容
戦後の国民栄養改善の見地から、食品に含まれる栄養素の基礎的データ集として、昭和25年(1950)に取りまとめられた。以降60年以上に渡って継続的に公表されている。
収載食品
1878食品 → 18の群に分けられている
植物性食品~動物性食品~加工食品の順番で収載されている1) 食品成分表とは
収載項目
主なもの 廃棄率、エネルギー、水分、たんぱく質、脂質、炭水化物、ビタミン、無機質、食物繊維など。
但し、ビタミン、無機質、食物繊維などは細分化されている。
データ値
可食部100gあたりのgまたはmg、μg
1g = 1,000mg = 1,000,000μg
成分値を確認することで
食品の特徴を把握することができ、食品の適切な利用方法、調理方法をとることができる。
2) 成分表の主な項目について
・エネルギー
可食部100g当たりのたんぱく質、脂質、炭水化物量(g)に各成分のエネルギー換算係数を乗じた値となっている(下図参照)。
エネルギー換算係数が明らかでない場合はアトウォーター係数を用いる。
単位はキロカロリー(kcal)、キロジュール(kJ) 1kcal = 4.18kJ
・たんぱく質
三大栄養素の中で唯一窒素を含むので窒素を測定してたんぱく質量に換算する。
窒素量に窒素-たんぱく質換算係数を乗じて求める。
窒素たんぱく質換算係数は食品で固有の値があるが、不明なものに関してはたんぱく質に窒素が占める割合が平均16%なので100/16=6.25が用いられる。
・脂質
脂質の大部分はトリグリセリド(中性脂肪、トリアシルグリセロール)である。他にエーテルに溶けるリン脂質や脂溶性色素、ビタミンなども含まれる。
・炭水化物
差し引きによって求められた値。
100-(水分+たんぱく質+脂質+灰分)
第2章 食品の特徴と性質
※食品について学ぶことは、食品を「購入」、「調理」する上で重要である。
植物性食品
植物の種子、果実、葉、茎、根を一般的には利用する。
また、これらを加工したものや微生物の子実体であるきのこも含める。
栄養的には
・炭水化物(でんぷん)を多く含みエネルギー源になるもの
・良質のたんぱく質を含むもの
・ビタミンやミネラルを含むものがある
・種実などでは脂質も多い
1) 穀類
2) いも及びでん粉類
3) 砂糖及び甘味類
4) 豆類
5) 種実類
6) 野菜類
7) 果実類
8) きのこ類
9) 藻類
Bクラス-食品学1(9回目)/10-12講義,13配布 [食品学B]
【嗜好成分,味,香】
7)-2.味覚成分
渋味
タンニン/渋柿、赤ワイン、茶など
タンニンは水溶性で収斂性の物質。たんぱく質を凝固し、金属と結合する性質をもつ。この性質を利用して革をなめす(腐敗を防ぎなめらかにする)のに利用される。
タンニンは不溶化すると渋味を感じなくなるので渋柿はアルコールを用いてタンニンを不溶化している。
辛味(痛覚を伴う味)
とうがらし(カプサイシン)、しょうが(ジンゲロン、ショウガオール)
こしょう(チャビシン、ピペリン)
黒コショウと白コショウ → 辛味が強いのは黒コショウ
からし、わさび、大根の辛味は酵素反応で生じるイソチオシアネート類
植物を傷つけることで酵素と辛味成分の元になる成分が出会い
イソチオシアネート類を生成する。
イソチオシアネート類は分子サイズが小さいため口腔に入ると揮発し
鼻腔へ移動して刺激をあたえる。→ 鼻にくる辛さ
えぐ味(苦味と渋味を合わせたような味)
たけのこ、さといも、ほうれんそうなど(ホモゲンチジン酸やシュウ酸)
7)-3.香気成分
定義など
香りは空気中に分散する揮発性物質の影響により感じる。
香気成分は揮発性のため消失が早い。
.香気成分の分類
・脂肪族
アルコール、アルデヒド、ケトン、カルボン酸、エステルに分類される。
ケトンやカルボン酸はバターなどの乳製品で、エステルは果物で多くみられる。
・芳香族
ベンゼン環を持った成分。
・テルペン類
イソプレンを構成単位とする化合物の総称。
・硫黄・窒素化合物
魚介類の不快臭(窒素化合物)、ネギやシイタケ(硫黄化合物)
・アミノカルボニル反応によるにおい成分の生成
アミノカルボニル反応は本来褐変反応であるが、複雑な反応過程の
副生物として香気成分を生成する → ストレッカー分解
7)-4.テクスチャー
定義など
食品の舌ざわりや歯ごたえ、のどごしなどをテクスチャーという。
硬い、柔らかい等に代表される物理的性質。
物性に特徴のある食品と成分
・ゾル状食品/ゼラチン(液状食品・食材に粘稠性を与えとろみを付与する)
・ゲル状食品/寒天(液状食品・食材に弾性を与え固める)
・エマルジョン食品/マヨネーズなどのように油と水をレシチン等の乳化剤で乳化したもの
クリームなどもこれにあたりなめらかさがある。
・泡沫食品/とろろのように液状食品に気泡を抱き込ませたもの。
液体と固体の中間的な存在。メレンゲなどもこれにあたる。
食品のおいしさに影響する要因
食品のおいしさに関わる成分には化学的なもの(視覚/色素成分、味覚/呈味成分、嗅覚/香気成分)と物理的なもの(聴覚/そしゃく音、触覚/歯ごたえ、コシ、粘り、口あたり)がある。
食品が口の中に入ると視覚以外の化学的性質と物理的性質がおいしさに影響する。
食品のおいしさに対する化学的な味と物理的な味の寄与率は個々の食品により異なる。
オレンジジュース (化学的80/物理的20)
なすのぬかみそ漬け(化学的60/物理的40)
ポタージュスープ (化学的55/物理的45)
ビーフステーキ(化学的50/物理的50)
クッキー(化学的40/物理的60)
白飯(化学的30/物理的70)
白飯は味が淡白で、食感(もっちり感、硬さなど)を重要視する。
クッキーもサクサク感などの食感を重要視するが甘さなどの味も必要である。
7)-2.味覚成分
渋味
タンニン/渋柿、赤ワイン、茶など
タンニンは水溶性で収斂性の物質。たんぱく質を凝固し、金属と結合する性質をもつ。この性質を利用して革をなめす(腐敗を防ぎなめらかにする)のに利用される。
タンニンは不溶化すると渋味を感じなくなるので渋柿はアルコールを用いてタンニンを不溶化している。
辛味(痛覚を伴う味)
とうがらし(カプサイシン)、しょうが(ジンゲロン、ショウガオール)
こしょう(チャビシン、ピペリン)
黒コショウと白コショウ → 辛味が強いのは黒コショウ
からし、わさび、大根の辛味は酵素反応で生じるイソチオシアネート類
植物を傷つけることで酵素と辛味成分の元になる成分が出会い
イソチオシアネート類を生成する。
イソチオシアネート類は分子サイズが小さいため口腔に入ると揮発し
鼻腔へ移動して刺激をあたえる。→ 鼻にくる辛さ
えぐ味(苦味と渋味を合わせたような味)
たけのこ、さといも、ほうれんそうなど(ホモゲンチジン酸やシュウ酸)
7)-3.香気成分
定義など
香りは空気中に分散する揮発性物質の影響により感じる。
香気成分は揮発性のため消失が早い。
.香気成分の分類
・脂肪族
アルコール、アルデヒド、ケトン、カルボン酸、エステルに分類される。
ケトンやカルボン酸はバターなどの乳製品で、エステルは果物で多くみられる。
・芳香族
ベンゼン環を持った成分。
・テルペン類
イソプレンを構成単位とする化合物の総称。
・硫黄・窒素化合物
魚介類の不快臭(窒素化合物)、ネギやシイタケ(硫黄化合物)
・アミノカルボニル反応によるにおい成分の生成
アミノカルボニル反応は本来褐変反応であるが、複雑な反応過程の
副生物として香気成分を生成する → ストレッカー分解
7)-4.テクスチャー
定義など
食品の舌ざわりや歯ごたえ、のどごしなどをテクスチャーという。
硬い、柔らかい等に代表される物理的性質。
物性に特徴のある食品と成分
・ゾル状食品/ゼラチン(液状食品・食材に粘稠性を与えとろみを付与する)
・ゲル状食品/寒天(液状食品・食材に弾性を与え固める)
・エマルジョン食品/マヨネーズなどのように油と水をレシチン等の乳化剤で乳化したもの
クリームなどもこれにあたりなめらかさがある。
・泡沫食品/とろろのように液状食品に気泡を抱き込ませたもの。
液体と固体の中間的な存在。メレンゲなどもこれにあたる。
食品のおいしさに影響する要因
食品のおいしさに関わる成分には化学的なもの(視覚/色素成分、味覚/呈味成分、嗅覚/香気成分)と物理的なもの(聴覚/そしゃく音、触覚/歯ごたえ、コシ、粘り、口あたり)がある。
食品が口の中に入ると視覚以外の化学的性質と物理的性質がおいしさに影響する。
食品のおいしさに対する化学的な味と物理的な味の寄与率は個々の食品により異なる。
オレンジジュース (化学的80/物理的20)
なすのぬかみそ漬け(化学的60/物理的40)
ポタージュスープ (化学的55/物理的45)
ビーフステーキ(化学的50/物理的50)
クッキー(化学的40/物理的60)
白飯(化学的30/物理的70)
白飯は味が淡白で、食感(もっちり感、硬さなど)を重要視する。
クッキーもサクサク感などの食感を重要視するが甘さなどの味も必要である。
Bクラス-食品学1(8回目)/10講義,11-12配布 [食品学B]
【嗜好成分,味】
【中間テスト実施】
7)-2.味覚成分
苦味
茶・コーヒー(カフェイン)・(タンニン)、
ココア・チョコレート(テオブロミン)、柑橘類(ナリンギン)
ビール(フムロン)
フムロンはホップに含まれる成分で加熱によりイソフムロンに変化し苦味を呈する。
うま味
IMP、GMP、MSG 三大うま味成分
かつお(IMP イノシン酸)、しいたけ(GMP グアニル酸)
こんぶ(MSG グルタミン酸ナトリウム)
こんぶのMSGはアミノ酸系のうま味
かつお、しいたけのIMPとGMPは核酸系のうま味
アミノ酸系うま味成分と核酸系うま味成分を混合するとうま味を数十倍に感じる。
こんぶ + かつお(orしいたけ) 1:1の混合で数十倍のうま味になる → 相乗効果
貝類(コハク酸)
その他 アミノ酸の中にはうま味を呈するものがある。
【中間テスト実施】
7)-2.味覚成分
苦味
茶・コーヒー(カフェイン)・(タンニン)、
ココア・チョコレート(テオブロミン)、柑橘類(ナリンギン)
ビール(フムロン)
フムロンはホップに含まれる成分で加熱によりイソフムロンに変化し苦味を呈する。
うま味
IMP、GMP、MSG 三大うま味成分
かつお(IMP イノシン酸)、しいたけ(GMP グアニル酸)
こんぶ(MSG グルタミン酸ナトリウム)
こんぶのMSGはアミノ酸系のうま味
かつお、しいたけのIMPとGMPは核酸系のうま味
アミノ酸系うま味成分と核酸系うま味成分を混合するとうま味を数十倍に感じる。
こんぶ + かつお(orしいたけ) 1:1の混合で数十倍のうま味になる → 相乗効果
貝類(コハク酸)
その他 アミノ酸の中にはうま味を呈するものがある。
Bクラス-食品学1(7回目)/8-10講義,9-10配布 [食品学B]
【post3返却】
【無機質,嗜好成分,色,味】
【中間テスト対策プリント答え合わせ】
6) 無機質
定義など
生体内において微量で働く栄養素の中で無機物を無機質またはミネラルという。
食品を500℃~600℃で灼熱灰化した時に残るものを配分といい、そこに含まれるものが無機質である。
体に存在する元素のうち酸素、炭素、水素、窒素を除いたものが無機質。
無機質の分類
マクロミネラル(7種類)/ O、C、H、Nを加えて11種類を常量元素という
Na/ナトリウム K/カリウム Ca/カルシウム Mg/マグネシウム
P/リン S/硫黄 Cl/塩素
Na-Pは成分表に収載されている
ミクロミネラル/微量元素
Fe/鉄 Zn/亜鉛 Cu/銅 Mn/マンガン
I/ヨウ素 Mo/モリブデン Cr/クロム Co/コバルト
Se/セレン
Co以外は成分表に収載されている
その他
Si/ケイ素 Ni/ニッケル V/バナジウム Al/アルミニウム
無機質の働き
・骨や歯などの主成分
難溶性の塩として利用される。
カルシウムとリンからなるヒドロキシアパタイトの形で骨70% 歯のエネメル質90〜95%を占める。
・浸透圧の維持、pHの調節、神経や筋肉の興奮性の維持
イオン化して利用される。
・酸素運搬、細胞内酸化、血液凝固、酵素の必須因子などに関与している。
酵素の必須因子とはアポ酵素と結びつき酵素活性を強める働きである。このことを賦活作用という。水溶性ビタミンにも同様の働きがあるが、この場合補酵素という。
【嗜好成分】
7) 嗜好成分
定義など
食品の好き、嫌いに関わる成分。
食品のおいしさに関わる成分。
味、色、香、物性に関する成分。
食品から得られる情報(図10)
見ることで色、形、艶、張りなどがわかる
嗅ぐことで匂いがわかる
食べることで味や食感(硬い、柔らかいなど)がわかる
最後においしい?、おいしくない?、甘い?、酸っぱい?など評価をする
これら色、味、匂い、物性に関する成分を嗜好成分という
7)-1.色素成分
定義など
食品の色に関わる成分。脂溶性と水溶性に大別できる。
色素成分の分類
カロテノイド(赤〜橙〜黄/脂溶性)
光に弱く、熱に比較的強い。 → 調理の際はあまり気にしなくても変色や腿色は起こらない。
植物の葉緑体、根、果実に広く分布する。葉緑体中ではクロロフィルによってカロテノイド色が隠れているが、クロロフィルが分解すると現れる。
植物が作る色素であるが、それを餌とする鶏の卵やエビ、カニにも存在する。さらに、エビ、カニを餌にしているサケ、マス、タイにも存在する。卵黄の色は餌にこの色素を与えることで濃くも薄くもコントロールできる。
化学的な構造によりキサントフィルとカロテンに分けられる。
カロテンにはβ-カロテンやリコペンがありキサントフィルにはクリプとキサンチンやアスタキサンチンなどがある。
プロビタミンAとして働くβ-カロテンがある。
抗酸化作用のあるものもある。
クロロフィル(緑/脂溶性)
不安定な化合物で酸に弱い。特に熱が加わると速やかに分解してフェオフィチン(黄〜褐色)となる。 → 調理の際に用いる調味料の多くには酸が含まれており、植物体自身にも若干の酸が含まれるため注意が必要である。
銅や鉄処理後、NaOH処理すると銅(鉄)クロロフィリンナトリウムとなり、色調が安定となるため着色料として利用される。
ポリフェノール(白-黄-褐色/赤-紫-青/水溶性)
色だけではなく味や風味に関与する。抗酸化作用もある。 → 調理のとき変色の可能性がある。
フラボノイド、カテキン、アントシアニンに分けられる。
フラボノイドはpHにより色が変化し、酸性では白、アルカリ性では黄となる。
紅茶 → レモンティーにすると薄くなる 小麦粉 → かん水で捏ねると黄色くなる
カテキンは酸化酵素により酸化されると褐色となる。
リンゴ、レンコン、ジャガイモなどの褐変反応
アントシアニンは糖と色素体(アントシアニジン)からなる配糖体で色調が鮮やかである。
アントシアニンもpHにより色が変化し、酸性で赤、アルカリ性で青が強くなる。
ヘム(赤/水溶性)
肉や血の色に関与する成分。たんぱく質と結合して存在する。
肉の色素はミオグロビン、血の色素はヘモグロビン。
酸素の状態や加熱、硝酸塩の存在により色調が変化する。
加熱 → メト化(褐色、灰白色)
亜硝酸塩などで処理 → ニトロソ化(ピンク〜赤で安定/ハムの色)
7)-2.味覚成分
定義など
食品の味に関わる成分。
甘味、塩味、酸味、苦味、うま味を五つの基本味といい、これらの味は舌の表面にある味蕾(みらい)で感じている
五つの基本味とは別に、渋味、辛味、えぐ味がある。これらの味は舌や皮膚の麻痺により感じる味である。
甘味
天然物 ショ糖、ブドウ糖、果糖、麦芽糖
人工物 人工甘味料 アスパルテーム、サッカリンなど
人工甘味料は甘味が強く低カロリーのものが多いが、加熱による味の変化や後味等の問題があり料理で使用する場合には工夫が必要である。
・甘味度 通常、ショ糖の甘味を1として数字で表す。
ブドウ糖0.64~0.74 果糖1.15~1.75 麦芽糖0.3
アスパルテーム100~200 サッカリン500
塩味
食塩(NaCl)
甘味を引き立てる効果がある(対比効果)
酸味
有機酸、無機酸が放出する水素イオンに依存する味。
果物全般(リンゴ酸)、柑橘類(クエン酸)、
ぶどう(酒石酸)、食酢(酢酸)
【無機質,嗜好成分,色,味】
【中間テスト対策プリント答え合わせ】
6) 無機質
定義など
生体内において微量で働く栄養素の中で無機物を無機質またはミネラルという。
食品を500℃~600℃で灼熱灰化した時に残るものを配分といい、そこに含まれるものが無機質である。
体に存在する元素のうち酸素、炭素、水素、窒素を除いたものが無機質。
無機質の分類
マクロミネラル(7種類)/ O、C、H、Nを加えて11種類を常量元素という
Na/ナトリウム K/カリウム Ca/カルシウム Mg/マグネシウム
P/リン S/硫黄 Cl/塩素
Na-Pは成分表に収載されている
ミクロミネラル/微量元素
Fe/鉄 Zn/亜鉛 Cu/銅 Mn/マンガン
I/ヨウ素 Mo/モリブデン Cr/クロム Co/コバルト
Se/セレン
Co以外は成分表に収載されている
その他
Si/ケイ素 Ni/ニッケル V/バナジウム Al/アルミニウム
無機質の働き
・骨や歯などの主成分
難溶性の塩として利用される。
カルシウムとリンからなるヒドロキシアパタイトの形で骨70% 歯のエネメル質90〜95%を占める。
・浸透圧の維持、pHの調節、神経や筋肉の興奮性の維持
イオン化して利用される。
・酸素運搬、細胞内酸化、血液凝固、酵素の必須因子などに関与している。
酵素の必須因子とはアポ酵素と結びつき酵素活性を強める働きである。このことを賦活作用という。水溶性ビタミンにも同様の働きがあるが、この場合補酵素という。
【嗜好成分】
7) 嗜好成分
定義など
食品の好き、嫌いに関わる成分。
食品のおいしさに関わる成分。
味、色、香、物性に関する成分。
食品から得られる情報(図10)
見ることで色、形、艶、張りなどがわかる
嗅ぐことで匂いがわかる
食べることで味や食感(硬い、柔らかいなど)がわかる
最後においしい?、おいしくない?、甘い?、酸っぱい?など評価をする
これら色、味、匂い、物性に関する成分を嗜好成分という
7)-1.色素成分
定義など
食品の色に関わる成分。脂溶性と水溶性に大別できる。
色素成分の分類
カロテノイド(赤〜橙〜黄/脂溶性)
光に弱く、熱に比較的強い。 → 調理の際はあまり気にしなくても変色や腿色は起こらない。
植物の葉緑体、根、果実に広く分布する。葉緑体中ではクロロフィルによってカロテノイド色が隠れているが、クロロフィルが分解すると現れる。
植物が作る色素であるが、それを餌とする鶏の卵やエビ、カニにも存在する。さらに、エビ、カニを餌にしているサケ、マス、タイにも存在する。卵黄の色は餌にこの色素を与えることで濃くも薄くもコントロールできる。
化学的な構造によりキサントフィルとカロテンに分けられる。
カロテンにはβ-カロテンやリコペンがありキサントフィルにはクリプとキサンチンやアスタキサンチンなどがある。
プロビタミンAとして働くβ-カロテンがある。
抗酸化作用のあるものもある。
クロロフィル(緑/脂溶性)
不安定な化合物で酸に弱い。特に熱が加わると速やかに分解してフェオフィチン(黄〜褐色)となる。 → 調理の際に用いる調味料の多くには酸が含まれており、植物体自身にも若干の酸が含まれるため注意が必要である。
銅や鉄処理後、NaOH処理すると銅(鉄)クロロフィリンナトリウムとなり、色調が安定となるため着色料として利用される。
ポリフェノール(白-黄-褐色/赤-紫-青/水溶性)
色だけではなく味や風味に関与する。抗酸化作用もある。 → 調理のとき変色の可能性がある。
フラボノイド、カテキン、アントシアニンに分けられる。
フラボノイドはpHにより色が変化し、酸性では白、アルカリ性では黄となる。
紅茶 → レモンティーにすると薄くなる 小麦粉 → かん水で捏ねると黄色くなる
カテキンは酸化酵素により酸化されると褐色となる。
リンゴ、レンコン、ジャガイモなどの褐変反応
アントシアニンは糖と色素体(アントシアニジン)からなる配糖体で色調が鮮やかである。
アントシアニンもpHにより色が変化し、酸性で赤、アルカリ性で青が強くなる。
ヘム(赤/水溶性)
肉や血の色に関与する成分。たんぱく質と結合して存在する。
肉の色素はミオグロビン、血の色素はヘモグロビン。
酸素の状態や加熱、硝酸塩の存在により色調が変化する。
加熱 → メト化(褐色、灰白色)
亜硝酸塩などで処理 → ニトロソ化(ピンク〜赤で安定/ハムの色)
7)-2.味覚成分
定義など
食品の味に関わる成分。
甘味、塩味、酸味、苦味、うま味を五つの基本味といい、これらの味は舌の表面にある味蕾(みらい)で感じている
五つの基本味とは別に、渋味、辛味、えぐ味がある。これらの味は舌や皮膚の麻痺により感じる味である。
甘味
天然物 ショ糖、ブドウ糖、果糖、麦芽糖
人工物 人工甘味料 アスパルテーム、サッカリンなど
人工甘味料は甘味が強く低カロリーのものが多いが、加熱による味の変化や後味等の問題があり料理で使用する場合には工夫が必要である。
・甘味度 通常、ショ糖の甘味を1として数字で表す。
ブドウ糖0.64~0.74 果糖1.15~1.75 麦芽糖0.3
アスパルテーム100~200 サッカリン500
塩味
食塩(NaCl)
甘味を引き立てる効果がある(対比効果)
酸味
有機酸、無機酸が放出する水素イオンに依存する味。
果物全般(リンゴ酸)、柑橘類(クエン酸)、
ぶどう(酒石酸)、食酢(酢酸)
Bクラス-食品学1(6回目)/7講義 [食品学B]
【post3実施】
【ビタミン,中間試験練習問題答え合わせ】
5) ビタミン
定義など
生体内において微量で働く栄養素の中で有機化合物をビタミンという。(無機物のものは無機質またはミネラルという)。
ビタミンは体温調節や代謝などに深く関与し生体機能の様々な場面において微量で働くが、生体内ではほとんど合成されないので食物より摂取する必要がある。また、三大栄養素のようにエネルギー源とはならない。
ビタミンの分類( )内は化学名
脂溶性ビタミン(4)種類
ビタミンA(レチノール
ビタミンE(トコフェロール)
ビタミンD D2(エルゴカルシフェロール)、ビタミンD3(コレカルシフェロール)
ビタミンK K1(フィロキノン)、ビタミンK2(メナキノン)
水溶性ビタミン(9)種類
ビタミンB1(チアミン)
ビタミンB2(リボフラビン)
ビタミンB6(ピリドキシン)
ビタミンB12(シアノコバラミン)
葉酸(プテロイルグルタミン酸)
パントテン酸
ナイアシン(ニコチン酸)
ビオチン(ビタミンH)
ビタミンC(アスコルビン酸) ビタミンC以外をビタミンB群という
主なビタミンの特徴
脂溶性ビタミン
水溶性ビタミンに比べると、生理活性が強く体内に蓄積しやすいので過剰摂取に注意が必要である。
脂溶性ビタミンは内蔵に蓄積される傾向にあり、中でも肝臓に蓄積されやすい。そのため、牛や豚、鶏の肝臓(レバー)には筋肉に比べビタミンが多い。
ビタミンA(レチノール)
レチノールは動物の内蔵に多い。ただし、植物性食品に含まれるカロテノイド系色素は体内で分解されビタミンAの効力を示す。 → プロビタミンA
ビタミンE(トコフェロール)
ビタミンEには抗酸化作用があり、抗酸化剤として油脂食品に利用されている。
ビタミンD
シイタケなどに含まれるエルゴステロールに紫外線があたるとビタミンD2に変化する。
そのためエルゴステロールはプロビタミンD2と呼ばれる。
ヒトはコレステロールから何段階かの化学反応を経てビタミンD3を合成できる。
水溶性ビタミン
多くのものは補酵素として働く。
アポ酵素と結びつき酵素作用を促す働きがあり、三大栄養素の代謝などに関わっている。
ビタミンC
ビタミンCは化学名をアスコルビン酸といい、抗酸化作用があり、ビタミンEと同様抗酸化剤として利用されている。ビタミンCは水溶性のため、ペットボトルのお茶などに利用されている。
【ビタミン,中間試験練習問題答え合わせ】
5) ビタミン
定義など
生体内において微量で働く栄養素の中で有機化合物をビタミンという。(無機物のものは無機質またはミネラルという)。
ビタミンは体温調節や代謝などに深く関与し生体機能の様々な場面において微量で働くが、生体内ではほとんど合成されないので食物より摂取する必要がある。また、三大栄養素のようにエネルギー源とはならない。
ビタミンの分類( )内は化学名
脂溶性ビタミン(4)種類
ビタミンA(レチノール
ビタミンE(トコフェロール)
ビタミンD D2(エルゴカルシフェロール)、ビタミンD3(コレカルシフェロール)
ビタミンK K1(フィロキノン)、ビタミンK2(メナキノン)
水溶性ビタミン(9)種類
ビタミンB1(チアミン)
ビタミンB2(リボフラビン)
ビタミンB6(ピリドキシン)
ビタミンB12(シアノコバラミン)
葉酸(プテロイルグルタミン酸)
パントテン酸
ナイアシン(ニコチン酸)
ビオチン(ビタミンH)
ビタミンC(アスコルビン酸) ビタミンC以外をビタミンB群という
主なビタミンの特徴
脂溶性ビタミン
水溶性ビタミンに比べると、生理活性が強く体内に蓄積しやすいので過剰摂取に注意が必要である。
脂溶性ビタミンは内蔵に蓄積される傾向にあり、中でも肝臓に蓄積されやすい。そのため、牛や豚、鶏の肝臓(レバー)には筋肉に比べビタミンが多い。
ビタミンA(レチノール)
レチノールは動物の内蔵に多い。ただし、植物性食品に含まれるカロテノイド系色素は体内で分解されビタミンAの効力を示す。 → プロビタミンA
ビタミンE(トコフェロール)
ビタミンEには抗酸化作用があり、抗酸化剤として油脂食品に利用されている。
ビタミンD
シイタケなどに含まれるエルゴステロールに紫外線があたるとビタミンD2に変化する。
そのためエルゴステロールはプロビタミンD2と呼ばれる。
ヒトはコレステロールから何段階かの化学反応を経てビタミンD3を合成できる。
水溶性ビタミン
多くのものは補酵素として働く。
アポ酵素と結びつき酵素作用を促す働きがあり、三大栄養素の代謝などに関わっている。
ビタミンC
ビタミンCは化学名をアスコルビン酸といい、抗酸化作用があり、ビタミンEと同様抗酸化剤として利用されている。ビタミンCは水溶性のため、ペットボトルのお茶などに利用されている。
Bクラス-食品学1(5回目)/6講義,7-8配布,中間試験練習問題配布 [食品学B]
【post2返却】
【たんぱく質】
■ 食品成分
4) たんぱく質
定義
多数のアミノ酸がペプチド結合で結ばれているポリペプチド鎖からなる高分子化合物である。
アミノ酸:分子内にアミノ基とカルボキシル基を持つ化合物(図8参照)。天然のたんぱく質を構成するアミノ酸は20種類存在する。
Rの部分が20種類存在するためアミノ酸の種類は20種となる。
天然のたんぱく質を構成する20種類のアミノ酸
バリン、ロイシン、イソロイシン、アラニン、アルギニン、
グルタミン、リジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、プロリン、
システイン、スレオニン、メチオニン、ヒスチジン、フェニルアラニン、
チロシン、トリプトファン、アスパラギン、グリシン、セリン
アミノ酸の分類(構造、化学的性質)
脂肪族アミノ酸、含硫アミノ酸、芳香族アミノ酸、複素環式アミノ酸
酸性アミノ酸、塩基性アミノ酸、親水性アミノ酸、疎水性アミノ酸
アミノ酸の分類(栄養化学的)
・必須アミノ酸
(アルギニン)、メチオニン、フェニルアラニン、リジン、ヒスチジン、トリプトファン、
イソロイシン、ロイシン、バリン、スレオニン / 覚え方 あめふりひといろばす
・BCAA Branched Chain Amino Acids 分岐鎖アミノ酸
バリン、ロイシン、イソロイシン → 筋肉に多く見られ、摂取することで運動パフォーマンスの向上が期待できる。ダイエットに効果があるとされている。
たんぱく質の分類
a 単純たんぱく質
アミノ酸のみからなるたんぱく質
アルブミン、グロブリンなど卵、肉、牛乳など
b 複合たんぱく質
アミノ酸と其れ以外の物質からなるたんぱく質
リン酸、糖、色素、金属など
カゼイン(リン酸を含む 牛乳たんぱく質)
c誘導たんぱく質
天然のたんぱく質を酸やアルカリ、熱、酵素で処理して得られるもの
ゼラチン(コラーゲンを熱水処理して得られる)
たんぱく質の変性
熱や酸、アルカリ、撹拌などによりたんぱく質の構造が壊れる現象で凝固や沈殿が起こる。この性質を利用して加工品が作られることがある。
例)牛乳の酸変性 → ヨーグルト 鶏卵の熱変性 → ゆで卵、卵焼き、カスタードプリン
豆乳の熱変性 → 湯葉 など
たんぱく質の存在
動植物を問わず存在するが、一般的に動物性食品の方が良質なたんぱく質が多く含まれる。植物性食品では大豆のたんぱく質が良質で含有量も多い。
たんぱく質の摂取
たんぱく質はエネルギー源の利用のほか、体を作るのに利用されるため量よりも質を考慮する必要がある。(図9参照)
たんぱく質の栄養価は必須アミノ酸の種類と量から求められるアミノ酸価で表される。穀物のアミノ酸価は全体的に低い(米65 小麦40台 とうもろこし30台 そば92-100)が肉、魚、卵、大豆などは80-100と高く、含有量も多い。
図9 たんぱく質の体内での利用
たんぱく質の体内での利用は大まかに2つあり、1つは分解後エネルギー源として利用する経路。もう一つは、たんぱく質の再合成である。たんぱく質の再合成は一旦、体内でたんぱく質をアミノ酸単位まで分解し、再度、そのアミノ酸を材料に新たにヒトの体に合ったたんぱく質を作る作業である。このとき、体内で合成できない(作ることのできない)必須アミノ酸の量によりたんぱく質の合成が左右される。
例えば図9の赤い○は必須アミノ酸を表しているが、食物より摂取したたんぱく質に赤○が2つしか無い場合、たんぱく質Aは作ることができるが、たんぱく質Bは作ることができない。
【たんぱく質】
■ 食品成分
4) たんぱく質
定義
多数のアミノ酸がペプチド結合で結ばれているポリペプチド鎖からなる高分子化合物である。
アミノ酸:分子内にアミノ基とカルボキシル基を持つ化合物(図8参照)。天然のたんぱく質を構成するアミノ酸は20種類存在する。
Rの部分が20種類存在するためアミノ酸の種類は20種となる。
天然のたんぱく質を構成する20種類のアミノ酸
バリン、ロイシン、イソロイシン、アラニン、アルギニン、
グルタミン、リジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、プロリン、
システイン、スレオニン、メチオニン、ヒスチジン、フェニルアラニン、
チロシン、トリプトファン、アスパラギン、グリシン、セリン
アミノ酸の分類(構造、化学的性質)
脂肪族アミノ酸、含硫アミノ酸、芳香族アミノ酸、複素環式アミノ酸
酸性アミノ酸、塩基性アミノ酸、親水性アミノ酸、疎水性アミノ酸
アミノ酸の分類(栄養化学的)
・必須アミノ酸
(アルギニン)、メチオニン、フェニルアラニン、リジン、ヒスチジン、トリプトファン、
イソロイシン、ロイシン、バリン、スレオニン / 覚え方 あめふりひといろばす
・BCAA Branched Chain Amino Acids 分岐鎖アミノ酸
バリン、ロイシン、イソロイシン → 筋肉に多く見られ、摂取することで運動パフォーマンスの向上が期待できる。ダイエットに効果があるとされている。
たんぱく質の分類
a 単純たんぱく質
アミノ酸のみからなるたんぱく質
アルブミン、グロブリンなど卵、肉、牛乳など
b 複合たんぱく質
アミノ酸と其れ以外の物質からなるたんぱく質
リン酸、糖、色素、金属など
カゼイン(リン酸を含む 牛乳たんぱく質)
c誘導たんぱく質
天然のたんぱく質を酸やアルカリ、熱、酵素で処理して得られるもの
ゼラチン(コラーゲンを熱水処理して得られる)
たんぱく質の変性
熱や酸、アルカリ、撹拌などによりたんぱく質の構造が壊れる現象で凝固や沈殿が起こる。この性質を利用して加工品が作られることがある。
例)牛乳の酸変性 → ヨーグルト 鶏卵の熱変性 → ゆで卵、卵焼き、カスタードプリン
豆乳の熱変性 → 湯葉 など
たんぱく質の存在
動植物を問わず存在するが、一般的に動物性食品の方が良質なたんぱく質が多く含まれる。植物性食品では大豆のたんぱく質が良質で含有量も多い。
たんぱく質の摂取
たんぱく質はエネルギー源の利用のほか、体を作るのに利用されるため量よりも質を考慮する必要がある。(図9参照)
たんぱく質の栄養価は必須アミノ酸の種類と量から求められるアミノ酸価で表される。穀物のアミノ酸価は全体的に低い(米65 小麦40台 とうもろこし30台 そば92-100)が肉、魚、卵、大豆などは80-100と高く、含有量も多い。
図9 たんぱく質の体内での利用
たんぱく質の体内での利用は大まかに2つあり、1つは分解後エネルギー源として利用する経路。もう一つは、たんぱく質の再合成である。たんぱく質の再合成は一旦、体内でたんぱく質をアミノ酸単位まで分解し、再度、そのアミノ酸を材料に新たにヒトの体に合ったたんぱく質を作る作業である。このとき、体内で合成できない(作ることのできない)必須アミノ酸の量によりたんぱく質の合成が左右される。
例えば図9の赤い○は必須アミノ酸を表しているが、食物より摂取したたんぱく質に赤○が2つしか無い場合、たんぱく質Aは作ることができるが、たんぱく質Bは作ることができない。
Bクラス-食品学1(4回目)/5講義 [食品学B]
【post2返却,pre3実施】
【脂質】
■ 食品成分(分析して求められるものをさす)
3) 脂質
定義(物性による定義)
脂質は水に溶けず有機溶媒であるエーテル、ベンゼン、クロロホルムなどに溶ける生体成分。
共通する構造はないが、多くの場合加水分解することで脂肪酸を遊離する。(図6参照)
定義(分析)(図7)
脂質は有機溶媒に溶けるものをさすので食品から脂質成分を溶かしだして量を求める。
脂質の分類
a 単純脂質 b 複合脂質 c 誘導脂質
a 単純脂質
グリセリドとロウに分けられる。
食品で重要なものはグリセリド。中でも、グリセロールと3つの脂肪酸からなるトリグリセリドは動植物油脂の主成分である。
b 複合脂質
リン脂質、糖脂質、リポタンパク質に分けられる。
食品で重要なものはリン脂質の中のレシチン。レシチンには水と油を混ぜ合わせる能力がある。これを乳化作用という。
c 誘導脂質
脂肪酸、ステロールなど
脂肪酸は飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸に分けられる。
不飽和脂肪酸の一部のものは必須脂肪酸と呼ばれ整理活性を有する。
ステロールには動物性のコレステロールや植物性の市とステロールがある。
==========================
脂肪酸とグリセリン(アルコール)について
脂肪酸とは
一般式R-COOHで表される化合物。Rは直鎖状の炭化水素基。
炭素原子(C)が直鎖上に結合した化合物で末端にカルボキシル基を1個を有する。
アルコールとは
一般式R-OHで表される化合物。Rは炭化水素基であるが、直鎖でなくてもよい。また、構造によっては-OHを複数もつものもある。
ロウの構成分であるアルコールは炭素数が直鎖状に6以上連なった高級1価アルコールである。
グリセリドの構成分であるアルコールは3つの炭素にそれぞれ-OH基を持つ3価アルコールである。
==========================
グリセリド
脂肪酸とグリセロール(グリセリン)のエステルをさす。グリセリンは3価アルコールのため脂肪酸は最大で3個結合できる。
・グリセリン+脂肪酸1→モノグリセリド
・グリセリン+脂肪酸2→ジグリセリド
・グリセリン+脂肪酸3→トリグリセリド
ヒトが摂取している脂質の主成分はトリグリセリドである。
例えば 炒める時や揚げるときに使う調理用の油、豚や牛、鶏、魚に含まれる脂肪などそこに含まれる成分の殆どがトリグリセリドである。
しかし、時として植物性油、魚油が「体にいい」とか「体にやさしい」といわれることがある
→ 植物性油、魚油が牛や豚の脂質と異なるところはどこか
→ グリセリンに結合する脂肪酸の種類が異なる → 脂肪酸は種類が多く、生理活性のあるものがある
==========================
存在
動植物を問わず存在する。植物では種実を食用とする大豆やクルミ、ごまなどに多い。
特徴
脂質は高エネルギー 9kcal/1g 炭水化物やたんぱく質は4kcal/1gなので倍以上である。
脂肪酸のリノール酸やα-リノレン酸、DHA、EPAなどの必須脂肪酸には生理活性がある。
レシチンには乳化作用があり、マヨネーズを作るときに利用されている。
【脂質】
■ 食品成分(分析して求められるものをさす)
3) 脂質
定義(物性による定義)
脂質は水に溶けず有機溶媒であるエーテル、ベンゼン、クロロホルムなどに溶ける生体成分。
共通する構造はないが、多くの場合加水分解することで脂肪酸を遊離する。(図6参照)
定義(分析)(図7)
脂質は有機溶媒に溶けるものをさすので食品から脂質成分を溶かしだして量を求める。
脂質の分類
a 単純脂質 b 複合脂質 c 誘導脂質
a 単純脂質
グリセリドとロウに分けられる。
食品で重要なものはグリセリド。中でも、グリセロールと3つの脂肪酸からなるトリグリセリドは動植物油脂の主成分である。
b 複合脂質
リン脂質、糖脂質、リポタンパク質に分けられる。
食品で重要なものはリン脂質の中のレシチン。レシチンには水と油を混ぜ合わせる能力がある。これを乳化作用という。
c 誘導脂質
脂肪酸、ステロールなど
脂肪酸は飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸に分けられる。
不飽和脂肪酸の一部のものは必須脂肪酸と呼ばれ整理活性を有する。
ステロールには動物性のコレステロールや植物性の市とステロールがある。
==========================
脂肪酸とグリセリン(アルコール)について
脂肪酸とは
一般式R-COOHで表される化合物。Rは直鎖状の炭化水素基。
炭素原子(C)が直鎖上に結合した化合物で末端にカルボキシル基を1個を有する。
アルコールとは
一般式R-OHで表される化合物。Rは炭化水素基であるが、直鎖でなくてもよい。また、構造によっては-OHを複数もつものもある。
ロウの構成分であるアルコールは炭素数が直鎖状に6以上連なった高級1価アルコールである。
グリセリドの構成分であるアルコールは3つの炭素にそれぞれ-OH基を持つ3価アルコールである。
==========================
グリセリド
脂肪酸とグリセロール(グリセリン)のエステルをさす。グリセリンは3価アルコールのため脂肪酸は最大で3個結合できる。
・グリセリン+脂肪酸1→モノグリセリド
・グリセリン+脂肪酸2→ジグリセリド
・グリセリン+脂肪酸3→トリグリセリド
ヒトが摂取している脂質の主成分はトリグリセリドである。
例えば 炒める時や揚げるときに使う調理用の油、豚や牛、鶏、魚に含まれる脂肪などそこに含まれる成分の殆どがトリグリセリドである。
しかし、時として植物性油、魚油が「体にいい」とか「体にやさしい」といわれることがある
→ 植物性油、魚油が牛や豚の脂質と異なるところはどこか
→ グリセリンに結合する脂肪酸の種類が異なる → 脂肪酸は種類が多く、生理活性のあるものがある
==========================
存在
動植物を問わず存在する。植物では種実を食用とする大豆やクルミ、ごまなどに多い。
特徴
脂質は高エネルギー 9kcal/1g 炭水化物やたんぱく質は4kcal/1gなので倍以上である。
脂肪酸のリノール酸やα-リノレン酸、DHA、EPAなどの必須脂肪酸には生理活性がある。
レシチンには乳化作用があり、マヨネーズを作るときに利用されている。
Bクラス-食品学1(3回目)/4講義,4-6配布 [食品学B]
【pre2返却,post2実施】
【炭水化物】
■ 食品成分(分析して求められるものをさす)
2) 炭水化物
定義(構造による定義)
分子内に多数(2つ以上、複数)の水酸基を持ち、1つのアルデヒド基またはケトン基を持つ化合物。(図3参照)
図3 炭水化物の一種である果糖とブドウ糖の構造
上図は果糖(フルクトース)とブドウ糖(グルコース)の構造を鎖状構造であらわしたものである。
炭水化物に分類される物質には共通の構造がある。
水酸基(-OH)を複数(2つ以上/多数)持つ
アルデヒド基(-CHO)または、ケトン基(>C=O)どちらかを持つ
定義(分析、実験)
分析をして求めず、次式より求めたものを炭水化物としている。
100-(水分+たんぱく質+脂質+灰分)
炭水化物の分析方法は決まっておらず、他の水分、たんぱく質、脂質、灰分については分析方法が決まっている。そのため、食品を100として考えたとき、分析して求めた値を差し引いて求める。
水分、たんぱく質、脂質、炭水化物、灰分を食品の一般成分と言い成分表の値を合計すると100になる。
分類(図4参照)
a 単糖類 b 少糖類 c 多糖類
(図4)
a 単糖類
炭水化物の最小(基本)単位である。
代表的なものはブドウ糖(グルコース)、果糖(フルクトース)、マンノース、ガラクトースなど
b 少糖類
単糖同士が2~10個結合している物質を少糖類(オリゴ糖)という。
代表的なものはショ糖、麦芽糖、乳糖、ラフィノース、スタキオースなど
c 多糖類
多数(11~)の単糖類が結合した物質を多糖類という。
代表的なものはでんぷん、ペクチン、セルロース、キチン(キトサン)、グルコマンナン、グリコーゲンなど
個々の炭水化物の名称には共通点があり、○○糖や語尾がオース(ose)となるものが多い。
存在場所は主に植物性食品である、いも、豆、穀類、野菜、果物であるが乳に含まれる乳糖やエビやカニの甲羅の成分であるキチンも炭水化物である。
特徴
エネルギーになる
単糖では、ブドウ糖(グルコース)、果糖(フルクトース)、マンノース、ガラクトースなど
少糖では、ショ糖、麦芽糖、乳糖
多糖では、でんぷん、グリコーゲン
エネルギーにならないものは食物繊維
少糖のラフィノース、スタキオースなど
多糖のペクチン、セルロース、キチン(キトサン)、グルコマンナンなど
各種炭水化物
ラフィノース、スタキオース
大豆に含まれる少糖(オリゴ糖)。おなかの調子を整える働きがある。
でんぷん(図5参照)
エネルギー源。アミロースとアミロペクチンの混合物で通常は2:8で存在するが、モチ系のでんぷんはアミロペクチン100%、また、粘りのある米はアミロペクチンの割合が高い。
(図5)
ペクチン
ジャムを作るときに増粘剤として使われる。果実の皮などに多い。
(アミロペクチンとは別物です。)
セルロース
植物の構造を保つのに使われている。地球上にもっとも多い炭水化物のひとつであるがエネルギー源にならない。
キチン
エビやカニの甲羅に含まれる成分。キチンを化学的に処理してキトサンが得られる。
グルコマンナン
こんにゃくいもに含まれ、こんにゃくを作るときの原料となる。
グリコーゲン
筋肉に含まれる多糖類。食肉や魚肉に含まれる。
【炭水化物】
■ 食品成分(分析して求められるものをさす)
2) 炭水化物
定義(構造による定義)
分子内に多数(2つ以上、複数)の水酸基を持ち、1つのアルデヒド基またはケトン基を持つ化合物。(図3参照)
図3 炭水化物の一種である果糖とブドウ糖の構造
上図は果糖(フルクトース)とブドウ糖(グルコース)の構造を鎖状構造であらわしたものである。
炭水化物に分類される物質には共通の構造がある。
水酸基(-OH)を複数(2つ以上/多数)持つ
アルデヒド基(-CHO)または、ケトン基(>C=O)どちらかを持つ
定義(分析、実験)
分析をして求めず、次式より求めたものを炭水化物としている。
100-(水分+たんぱく質+脂質+灰分)
炭水化物の分析方法は決まっておらず、他の水分、たんぱく質、脂質、灰分については分析方法が決まっている。そのため、食品を100として考えたとき、分析して求めた値を差し引いて求める。
水分、たんぱく質、脂質、炭水化物、灰分を食品の一般成分と言い成分表の値を合計すると100になる。
分類(図4参照)
a 単糖類 b 少糖類 c 多糖類
(図4)
a 単糖類
炭水化物の最小(基本)単位である。
代表的なものはブドウ糖(グルコース)、果糖(フルクトース)、マンノース、ガラクトースなど
b 少糖類
単糖同士が2~10個結合している物質を少糖類(オリゴ糖)という。
代表的なものはショ糖、麦芽糖、乳糖、ラフィノース、スタキオースなど
c 多糖類
多数(11~)の単糖類が結合した物質を多糖類という。
代表的なものはでんぷん、ペクチン、セルロース、キチン(キトサン)、グルコマンナン、グリコーゲンなど
個々の炭水化物の名称には共通点があり、○○糖や語尾がオース(ose)となるものが多い。
存在場所は主に植物性食品である、いも、豆、穀類、野菜、果物であるが乳に含まれる乳糖やエビやカニの甲羅の成分であるキチンも炭水化物である。
特徴
エネルギーになる
単糖では、ブドウ糖(グルコース)、果糖(フルクトース)、マンノース、ガラクトースなど
少糖では、ショ糖、麦芽糖、乳糖
多糖では、でんぷん、グリコーゲン
エネルギーにならないものは食物繊維
少糖のラフィノース、スタキオースなど
多糖のペクチン、セルロース、キチン(キトサン)、グルコマンナンなど
各種炭水化物
ラフィノース、スタキオース
大豆に含まれる少糖(オリゴ糖)。おなかの調子を整える働きがある。
でんぷん(図5参照)
エネルギー源。アミロースとアミロペクチンの混合物で通常は2:8で存在するが、モチ系のでんぷんはアミロペクチン100%、また、粘りのある米はアミロペクチンの割合が高い。
(図5)
ペクチン
ジャムを作るときに増粘剤として使われる。果実の皮などに多い。
(アミロペクチンとは別物です。)
セルロース
植物の構造を保つのに使われている。地球上にもっとも多い炭水化物のひとつであるがエネルギー源にならない。
キチン
エビやカニの甲羅に含まれる成分。キチンを化学的に処理してキトサンが得られる。
グルコマンナン
こんにゃくいもに含まれ、こんにゃくを作るときの原料となる。
グリコーゲン
筋肉に含まれる多糖類。食肉や魚肉に含まれる。
Bクラス-食品学1(2回目)/3講義,3配付,pre-test2実施 [食品学B]
【食品成分/水分】
■食品成分(図1参照)
1) 水分と固形分に大別される。
2) 固形分はさらに有機物と無機物に分けられる。
3) 有機物はたんぱく質、脂質、炭水化物、ビタミン、に分けられる。
たんぱく質、脂質、炭水化物を三大栄養素という。ビタミンと無機質は微量栄養素という。
三大栄養素にビタミンと無機質を加えると五大栄養素となる。
成分表では三大栄養素に水分と灰分を入れて一般成分としている。
成分表では一般成分の数値の合計が100となるように作られている。
一般成分:たんぱく質、脂質、炭水化物、灰分、水分
三大栄養素: たんぱく質、脂質、炭水化物
五大栄養素: たんぱく質、脂質、炭水化物、ミネラル、ビタミン
■ 食品成分(分析して求められるものをさす)
1) 水分
・定義 食品を乾燥させて減少した重量を元の食品の重量に対する割合で表す。(図2参照)
このようにして測定されるものが水分であるため、水分は水(H2O)だけを指す言葉ではない。水とそれに相当するものも含まれる。例えば、アルコールや酢酸などが含まれることがある。
・水分の多い食品と少ない食品
生鮮食品 Aw 0.98~0.99
野菜 90%以上
果物 87~89%
魚介類 70~85%
食肉 70%~
---------------------------------------
中間水分食品 Aw 0.7~0.9
味噌 40~50%
---------------------------------------
乾燥食品 Aw 0.2~0.6
米、小麦粉など 10~20%
食品の水分は上記のように水分量の多いものから少ないものまで様々である。
一般的に水分量の多い食品は保存性が悪く、少ないものほど保存性が良い。その反面、水分量の少ないものは硬く、吸水させてから調理しなければ食用に適さない。
野菜などの水分量の多い食品を生鮮食品、米や小麦粉などを乾燥食品、味噌やジャムなどを中間水分食品という。中間水分食品は生鮮食品の柔らかさと、乾燥食品の保存性の良さを併せ持った食品である。
・自由水と結合水(水の状態1)
食品中の水は自由水と結合水に大別できる。
ほとんどの場合、自由水が大部分を占めている。自由水は食品中を自由に動き回れ水本来の物理的、化学的性質を持っており、微生物に利用されやすい。
結合水は食品成分の炭水化物やたんぱく質、脂質などと水素結合しているものをさす。水本来の性質が失われ、微生物にも利用されにくい。
食品の水分が微生物に利用されると食品の風味や味が落ち、有害な物質が産生されることがある。
そのため、食品中の自由水の減少(乾燥食品等)や結合水の増加(ジャム等)を促し食品の保存性を高める工夫がされている。
・水分活性(水の状態2)
食品中に含まれる水は自由水や結合水などが存在し一様ではない。そのため、食品貯蔵の観点から水をとらえる場合、問題とするのは「水分活性」である。
水分活性はAwの記号で表し、食品の自由水と結合水の状態を数値化したものである。
Awの値が大きいもの(理論上最大値は1)ほど微生物に利用される水分が多く、貯蔵性が悪い。逆に水分活性が低いものほど微生物は水を利用できず保存性が良い。
米や豆類などの乾燥食品でAw 0.70、肉や魚でAw 0.98、野菜や果物でAw 0.99である。
細菌(バクテリア)でAw 0.6、酵母でAw 0.58、カビでAw 0.55以下になると増殖が困難になる。
0.5前後で褐変反応であるアミノ・カルボニル反応が起こりやすい。
0.4以下になると急激に脂質の酸化が起こる。
■食品成分(図1参照)
1) 水分と固形分に大別される。
2) 固形分はさらに有機物と無機物に分けられる。
3) 有機物はたんぱく質、脂質、炭水化物、ビタミン、に分けられる。
たんぱく質、脂質、炭水化物を三大栄養素という。ビタミンと無機質は微量栄養素という。
三大栄養素にビタミンと無機質を加えると五大栄養素となる。
成分表では三大栄養素に水分と灰分を入れて一般成分としている。
成分表では一般成分の数値の合計が100となるように作られている。
一般成分:たんぱく質、脂質、炭水化物、灰分、水分
三大栄養素: たんぱく質、脂質、炭水化物
五大栄養素: たんぱく質、脂質、炭水化物、ミネラル、ビタミン
■ 食品成分(分析して求められるものをさす)
1) 水分
・定義 食品を乾燥させて減少した重量を元の食品の重量に対する割合で表す。(図2参照)
このようにして測定されるものが水分であるため、水分は水(H2O)だけを指す言葉ではない。水とそれに相当するものも含まれる。例えば、アルコールや酢酸などが含まれることがある。
・水分の多い食品と少ない食品
生鮮食品 Aw 0.98~0.99
野菜 90%以上
果物 87~89%
魚介類 70~85%
食肉 70%~
---------------------------------------
中間水分食品 Aw 0.7~0.9
味噌 40~50%
---------------------------------------
乾燥食品 Aw 0.2~0.6
米、小麦粉など 10~20%
食品の水分は上記のように水分量の多いものから少ないものまで様々である。
一般的に水分量の多い食品は保存性が悪く、少ないものほど保存性が良い。その反面、水分量の少ないものは硬く、吸水させてから調理しなければ食用に適さない。
野菜などの水分量の多い食品を生鮮食品、米や小麦粉などを乾燥食品、味噌やジャムなどを中間水分食品という。中間水分食品は生鮮食品の柔らかさと、乾燥食品の保存性の良さを併せ持った食品である。
・自由水と結合水(水の状態1)
食品中の水は自由水と結合水に大別できる。
ほとんどの場合、自由水が大部分を占めている。自由水は食品中を自由に動き回れ水本来の物理的、化学的性質を持っており、微生物に利用されやすい。
結合水は食品成分の炭水化物やたんぱく質、脂質などと水素結合しているものをさす。水本来の性質が失われ、微生物にも利用されにくい。
食品の水分が微生物に利用されると食品の風味や味が落ち、有害な物質が産生されることがある。
そのため、食品中の自由水の減少(乾燥食品等)や結合水の増加(ジャム等)を促し食品の保存性を高める工夫がされている。
・水分活性(水の状態2)
食品中に含まれる水は自由水や結合水などが存在し一様ではない。そのため、食品貯蔵の観点から水をとらえる場合、問題とするのは「水分活性」である。
水分活性はAwの記号で表し、食品の自由水と結合水の状態を数値化したものである。
Awの値が大きいもの(理論上最大値は1)ほど微生物に利用される水分が多く、貯蔵性が悪い。逆に水分活性が低いものほど微生物は水を利用できず保存性が良い。
米や豆類などの乾燥食品でAw 0.70、肉や魚でAw 0.98、野菜や果物でAw 0.99である。
細菌(バクテリア)でAw 0.6、酵母でAw 0.58、カビでAw 0.55以下になると増殖が困難になる。
0.5前後で褐変反応であるアミノ・カルボニル反応が起こりやすい。
0.4以下になると急激に脂質の酸化が起こる。