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Bクラス-食品学1(4回目)/5講義 [食品学B]

【post2返却,pre3実施】
【脂質】

■ 食品成分(分析して求められるものをさす)
3) 脂質
定義(物性による定義)
 脂質は水に溶けず有機溶媒であるエーテル、ベンゼン、クロロホルムなどに溶ける生体成分。
 共通する構造はないが、多くの場合加水分解することで脂肪酸を遊離する。(図6参照)
図6脂質の加水分解.jpg

定義(分析)(図7)
図7脂質の定量.jpg
脂質は有機溶媒に溶けるものをさすので食品から脂質成分を溶かしだして量を求める。

脂質の分類
a 単純脂質  b 複合脂質  c 誘導脂質
a 単純脂質
 グリセリドとロウに分けられる。
 食品で重要なものはグリセリド。中でも、グリセロールと3つの脂肪酸からなるトリグリセリドは動植物油脂の主成分である。

b 複合脂質
 リン脂質、糖脂質、リポタンパク質に分けられる。
 食品で重要なものはリン脂質の中のレシチン。レシチンには水と油を混ぜ合わせる能力がある。これを乳化作用という。

c 誘導脂質
 脂肪酸、ステロールなど
 脂肪酸は飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸に分けられる。
 不飽和脂肪酸の一部のものは必須脂肪酸と呼ばれ整理活性を有する。
 ステロールには動物性のコレステロールや植物性の市とステロールがある。

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脂肪酸とグリセリン(アルコール)について
脂肪酸とは
 一般式R-COOHで表される化合物。Rは直鎖状の炭化水素基。
 炭素原子(C)が直鎖上に結合した化合物で末端にカルボキシル基を1個を有する。

アルコールとは
 一般式R-OHで表される化合物。Rは炭化水素基であるが、直鎖でなくてもよい。また、構造によっては-OHを複数もつものもある。

ロウの構成分であるアルコールは炭素数が直鎖状に6以上連なった高級1価アルコールである。

グリセリドの構成分であるアルコールは3つの炭素にそれぞれ-OH基を持つ3価アルコールである。

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グリセリド
 脂肪酸とグリセロール(グリセリン)のエステルをさす。グリセリンは3価アルコールのため脂肪酸は最大で3個結合できる。
 ・グリセリン+脂肪酸1→モノグリセリド
 ・グリセリン+脂肪酸2→ジグリセリド
 ・グリセリン+脂肪酸3→トリグリセリド

ヒトが摂取している脂質の主成分はトリグリセリドである。
 例えば 炒める時や揚げるときに使う調理用の油、豚や牛、鶏、魚に含まれる脂肪などそこに含まれる成分の殆どがトリグリセリドである。

 しかし、時として植物性油、魚油が「体にいい」とか「体にやさしい」といわれることがある
 → 植物性油、魚油が牛や豚の脂質と異なるところはどこか 
 → グリセリンに結合する脂肪酸の種類が異なる → 脂肪酸は種類が多く、生理活性のあるものがある

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存在
 動植物を問わず存在する。植物では種実を食用とする大豆やクルミ、ごまなどに多い。

特徴
 脂質は高エネルギー 9kcal/1g 炭水化物やたんぱく質は4kcal/1gなので倍以上である。

 脂肪酸のリノール酸やα-リノレン酸、DHA、EPAなどの必須脂肪酸には生理活性がある。

 レシチンには乳化作用があり、マヨネーズを作るときに利用されている。
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