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Bクラス-食品学1(5回目)/6講義,7-8配布,中間試験練習問題配布 [食品学B]

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【たんぱく質】

■ 食品成分
4) たんぱく質
定義
 多数のアミノ酸がペプチド結合で結ばれているポリペプチド鎖からなる高分子化合物である。
 アミノ酸:分子内にアミノ基とカルボキシル基を持つ化合物(図8参照)。天然のたんぱく質を構成するアミノ酸は20種類存在する。
図8アミノ酸.jpg
Rの部分が20種類存在するためアミノ酸の種類は20種となる。

天然のたんぱく質を構成する20種類のアミノ酸
 バリン、ロイシン、イソロイシン、アラニン、アルギニン、
 グルタミン、リジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、プロリン、
 システイン、スレオニン、メチオニン、ヒスチジン、フェニルアラニン、
 チロシン、トリプトファン、アスパラギン、グリシン、セリン 

アミノ酸の分類(構造、化学的性質)
 脂肪族アミノ酸、含硫アミノ酸、芳香族アミノ酸、複素環式アミノ酸 
 酸性アミノ酸、塩基性アミノ酸、親水性アミノ酸、疎水性アミノ酸

アミノ酸の分類(栄養化学的)
・必須アミノ酸
 (アルギニン)、メチオニン、フェニルアラニン、リジン、ヒスチジン、トリプトファン、
 イソロイシン、ロイシン、バリン、スレオニン / 覚え方 あめふりひといろばす

・BCAA Branched Chain Amino Acids 分岐鎖アミノ酸
 バリン、ロイシン、イソロイシン → 筋肉に多く見られ、摂取することで運動パフォーマンスの向上が期待できる。ダイエットに効果があるとされている。
 
たんぱく質の分類
a 単純たんぱく質
 アミノ酸のみからなるたんぱく質
 アルブミン、グロブリンなど卵、肉、牛乳など

b 複合たんぱく質
 アミノ酸と其れ以外の物質からなるたんぱく質
 リン酸、糖、色素、金属など
 カゼイン(リン酸を含む 牛乳たんぱく質)

c誘導たんぱく質
 天然のたんぱく質を酸やアルカリ、熱、酵素で処理して得られるもの
 ゼラチン(コラーゲンを熱水処理して得られる)

たんぱく質の変性
 熱や酸、アルカリ、撹拌などによりたんぱく質の構造が壊れる現象で凝固や沈殿が起こる。この性質を利用して加工品が作られることがある。
例)牛乳の酸変性 → ヨーグルト  鶏卵の熱変性 → ゆで卵、卵焼き、カスタードプリン
  豆乳の熱変性 → 湯葉  など

たんぱく質の存在
 動植物を問わず存在するが、一般的に動物性食品の方が良質なたんぱく質が多く含まれる。植物性食品では大豆のたんぱく質が良質で含有量も多い。

たんぱく質の摂取
 たんぱく質はエネルギー源の利用のほか、体を作るのに利用されるため量よりも質を考慮する必要がある。(図9参照)
 たんぱく質の栄養価は必須アミノ酸の種類と量から求められるアミノ酸価で表される。穀物のアミノ酸価は全体的に低い(米65 小麦40台 とうもろこし30台 そば92-100)が肉、魚、卵、大豆などは80-100と高く、含有量も多い。

図9たんぱく質の体内での利用.jpg
図9 たんぱく質の体内での利用
 たんぱく質の体内での利用は大まかに2つあり、1つは分解後エネルギー源として利用する経路。もう一つは、たんぱく質の再合成である。たんぱく質の再合成は一旦、体内でたんぱく質をアミノ酸単位まで分解し、再度、そのアミノ酸を材料に新たにヒトの体に合ったたんぱく質を作る作業である。このとき、体内で合成できない(作ることのできない)必須アミノ酸の量によりたんぱく質の合成が左右される。
例えば図9の赤い○は必須アミノ酸を表しているが、食物より摂取したたんぱく質に赤○が2つしか無い場合、たんぱく質Aは作ることができるが、たんぱく質Bは作ることができない。
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