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Bクラス-食品学1(2回目)/3講義,3配付,pre-test2実施 [食品学B]

【食品成分/水分】

■食品成分(図1参照)
1) 水分と固形分に大別される。
2) 固形分はさらに有機物と無機物に分けられる。
3) 有機物はたんぱく質、脂質、炭水化物、ビタミン、に分けられる。
たんぱく質、脂質、炭水化物を三大栄養素という。ビタミンと無機質は微量栄養素という。
三大栄養素にビタミンと無機質を加えると五大栄養素となる。

図1食品成分.jpg

 成分表では三大栄養素に水分と灰分を入れて一般成分としている。
 成分表では一般成分の数値の合計が100となるように作られている。

 一般成分:たんぱく質、脂質、炭水化物、灰分、水分
 三大栄養素: たんぱく質、脂質、炭水化物
 五大栄養素: たんぱく質、脂質、炭水化物、ミネラル、ビタミン


■ 食品成分(分析して求められるものをさす)
1) 水分
・定義 食品を乾燥させて減少した重量を元の食品の重量に対する割合で表す。(図2参照)
 このようにして測定されるものが水分であるため、水分は水(H2O)だけを指す言葉ではない。水とそれに相当するものも含まれる。例えば、アルコールや酢酸などが含まれることがある。

図2.jpg

・水分の多い食品と少ない食品

生鮮食品 Aw 0.98~0.99
 野菜 90%以上
 果物 87~89%
 魚介類 70~85%
 食肉 70%~
---------------------------------------
中間水分食品 Aw 0.7~0.9
 味噌 40~50%
---------------------------------------
乾燥食品 Aw 0.2~0.6
 米、小麦粉など 10~20%

 食品の水分は上記のように水分量の多いものから少ないものまで様々である。
 一般的に水分量の多い食品は保存性が悪く、少ないものほど保存性が良い。その反面、水分量の少ないものは硬く、吸水させてから調理しなければ食用に適さない。
 野菜などの水分量の多い食品を生鮮食品、米や小麦粉などを乾燥食品、味噌やジャムなどを中間水分食品という。中間水分食品は生鮮食品の柔らかさと、乾燥食品の保存性の良さを併せ持った食品である。


・自由水と結合水(水の状態1)
 食品中の水は自由水と結合水に大別できる。
 ほとんどの場合、自由水が大部分を占めている。自由水は食品中を自由に動き回れ水本来の物理的、化学的性質を持っており、微生物に利用されやすい。
 結合水は食品成分の炭水化物やたんぱく質、脂質などと水素結合しているものをさす。水本来の性質が失われ、微生物にも利用されにくい。

 食品の水分が微生物に利用されると食品の風味や味が落ち、有害な物質が産生されることがある。
 そのため、食品中の自由水の減少(乾燥食品等)や結合水の増加(ジャム等)を促し食品の保存性を高める工夫がされている。

・水分活性(水の状態2)
 食品中に含まれる水は自由水や結合水などが存在し一様ではない。そのため、食品貯蔵の観点から水をとらえる場合、問題とするのは「水分活性」である。
 水分活性はAwの記号で表し、食品の自由水と結合水の状態を数値化したものである。
Awの値が大きいもの(理論上最大値は1)ほど微生物に利用される水分が多く、貯蔵性が悪い。逆に水分活性が低いものほど微生物は水を利用できず保存性が良い。

 米や豆類などの乾燥食品でAw 0.70、肉や魚でAw 0.98、野菜や果物でAw 0.99である。
 細菌(バクテリア)でAw 0.6、酵母でAw 0.58、カビでAw 0.55以下になると増殖が困難になる。
 0.5前後で褐変反応であるアミノ・カルボニル反応が起こりやすい。
 0.4以下になると急激に脂質の酸化が起こる。
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