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Cクラス-食品学1(9回目)/10-12講義,13-14配布 [食品学C]

【嗜好成分,味,香気成分表】

7)-2.味覚成分

渋味
 タンニン/渋柿、赤ワイン、茶など
 タンニンは水溶性で収斂性の物質。たんぱく質を凝固し、金属と結合する性質をもつ。この性質を利用して革をなめす(腐敗を防ぎなめらかにする)のに利用される。
 タンニンは不溶化すると渋味を感じなくなるので渋柿はアルコールを用いてタンニンを不溶化している。

辛味(痛覚を伴う味)
 とうがらし(カプサイシン)、しょうが(ジンゲロン、ショウガオール)
 こしょう(チャビシン、ピペリン) 
 黒コショウと白コショウ → 辛味が強いのは黒コショウ

 からし、わさび、大根の辛味は酵素反応で生じるイソチオシアネート類
  植物を傷つけることで酵素と辛味成分の元になる成分が出会い
  イソチオシアネート類を生成する。
  イソチオシアネート類は分子サイズが小さいため口腔に入ると揮発し
  鼻腔へ移動して刺激をあたえる。→ 鼻にくる辛さ

えぐ味(苦味と渋味を合わせたような味)
 たけのこ、さといも、ほうれんそうなど(ホモゲンチジン酸やシュウ酸)

7)-3.香気成分
定義など
 香りは空気中に分散する揮発性物質の影響により感じる。
 香気成分は揮発性のため消失が早い。

.香気成分の分類
・脂肪族
 アルコール、アルデヒド、ケトン、カルボン酸、エステルに分類される。
 ケトンやカルボン酸はバターなどの乳製品で、エステルは果物で多くみられる。

・芳香族
 ベンゼン環を持った成分。

・テルペン類
 イソプレンを構成単位とする化合物の総称。

・硫黄・窒素化合物
 魚介類の不快臭(窒素化合物)、ネギやシイタケ(硫黄化合物)

・アミノカルボニル反応によるにおい成分の生成
 アミノカルボニル反応は本来褐変反応であるが、複雑な反応過程の
 副生物として香気成分を生成する → ストレッカー分解

7)-4.テクスチャー
定義など
 食品の舌ざわりや歯ごたえ、のどごしなどをテクスチャーという。
 硬い、柔らかい等に代表される物理的性質。

物性に特徴のある食品と成分
・ゾル状食品/ゼラチン(液状食品・食材に粘稠性を与えとろみを付与する)
・ゲル状食品/寒天(液状食品・食材に弾性を与え固める)
・エマルジョン食品/マヨネーズなどのように油と水をレシチン等の乳化剤で乳化したもの
 クリームなどもこれにあたりなめらかさがある。
・泡沫食品/とろろのように液状食品に気泡を抱き込ませたもの。
 液体と固体の中間的な存在。メレンゲなどもこれにあたる。
 

食品のおいしさに影響する要因
 食品のおいしさに関わる成分には化学的なもの(視覚/色素成分、味覚/呈味成分、嗅覚/香気成分)と物理的なもの(聴覚/そしゃく音、触覚/歯ごたえ、コシ、粘り、口あたり)がある。

食品が口の中に入ると視覚以外の化学的性質と物理的性質がおいしさに影響する。
 
 食品のおいしさに対する化学的な味と物理的な味の寄与率は個々の食品により異なる。

 オレンジジュース (化学的80/物理的20)
 なすのぬかみそ漬け(化学的60/物理的40)
 ポタージュスープ (化学的55/物理的45)
 ビーフステーキ(化学的50/物理的50)
 クッキー(化学的40/物理的60)
 白飯(化学的30/物理的70)

  白飯は味が淡白で、食感(もっちり感、硬さなど)を重要視する。
  クッキーもサクサク感などの食感を重要視するが甘さなどの味も必要である。


4 食品成分表とその活用(p.15~)
1) 食品成分表とは
名称
 日本食品標準成分表2010

内容
 戦後の国民栄養改善の見地から、食品に含まれる栄養素の基礎的データ集として、昭和25年(1950)に取りまとめられた。以降60年以上に渡って継続的に公表されている。

収載食品
 1878食品 → 18の群に分けられている
 植物性食品~動物性食品~加工食品の順番で収載されている
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